メドベージェワ<ロンドンへ行ってカンバーバッチに会いたい(下)>
― もうすぐ9年生の試験がありますね。学校のことを教えてください。
私はスポーツ団体「サンボ-70」の普通教育学校にいます。週に1回学校へ行って個別指導を受けています。世界選手権の前に勉強を一時中断することになりました。でも、そうするしかなかったんです。今から追いつきます。ボストンの選手権の後は、ちなみに、クラスメイトとクラス担任の先生が空港で出迎えてくれました。
― クラスメイトたちはどんなスポーツをしているのですか。
基本的にサンボです。
― ボストンでの優勝祝いに、アンナ・ポゴリラヤと一緒にショッピングをしたというのは本当ですか。
はい。あるお店に200ドルぐらい置いてきました。後ですごく、すごく恥ずかしくなりました。その代わり、いま私はきれいに着飾ってます!私は、『魂よ、遊歩せよ』の状態になることがあって、何かがとても欲しくなると値段は重要じゃなくなるんです。
― 初めての賞金を何に使ったか覚えていますか。
ジュニアグランプリシリーズで優勝したとき、金の指輪を買いました。記念に貴金属が欲しいと思って。
― 今シーズンでいちばんクールだったことは何ですか。
世界選手権の後のバンケット。とても楽しかったです。ダンスしたり、『華麗なるギャツビー』の扮装をしたり。みんなとてもきれいでした。
― 世界選手権で優勝してから、スケーター仲間たちのあなたに対する態度に変化はありますか。
いいえ。少なくとも私は感じません。これは良いことかもしれません(微笑)
― シーズンでいちばん難しかったことは。
メンタル面ではヨーロッパ選手権。フィジカル面ではロシア選手権のフリーがいちばん大変でした。最後のジャンプが終わると、まるで息が止まったみたいな感じになって。
― 世界選手権のとき、あるテレビのインタビューで日本語を言いはじめて、人々に衝撃を与えましたね。どういう経緯だったのですか。
『セーラームーン』という大好きなアニメシリーズがあって、毎回、話が始まる前に歌が流れます。私はそれを4シーズン聴いたので、合計何回ぐらいになるか想像がつくと思いますが、なんだか覚えてしまったんです。それで、その歌詞を日本のテレビ局のインタビューで暗唱しました。正直言って、こんなにもインターネットで騒ぎになるとは思っていませんでした。
― もうひとつ、インタビューのなかでこんな話もありましたね。あなたがピザをどんなふうに食べていたか、そのプロセスを読んでみたら、まるでわずかな食糧配給下に置かれているようだったと。インターネットで自分のことを読んだなかで、これがいちばん奇妙なことでしたか。
たぶんそうです。メドベージェワはスムージーしか飲ませてもらえない、ひもじさでぐったりしている、何も食べないように殴られてるって。私はこれを、ピザや寿司をほお張りながら読むんですよ。笑えますよね?
― 全体として、あなたの場合、厳しい食事制限はかかっていないと。
今はまったくかかっていないと思います。
(終わり)
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