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ランビエル<ロシア選手を喜んでサポートする(下)>

たいへんお待たせしました。ランビエルのインタビュー後編です。外国人へのインタビュー記事はふつう、平易なロシア語で書かれていて訳しやすいものなのですが、今回はなぜか非常に訳しづらかったです。細かいニュアンスはあまり気にせず読んでいただければ幸いです。




フィギュアスケーターにはテクニックだけでなくカリスマ性もなくてはいけない


 ― 女子シングルに話題を移してもいいでしょうか。先日のヨーロッパ選手権は実質的にロシアの若手選手間の競争と化しましたが、あなたにとって興味深いものでしたか。

 若い女子選手とすでに経験を積んだ選手とを比べるのは、今はとても難しいです。若くて身長が高くないときは何をするのも簡単で、3回転のコンビネーションジャンプを跳ぶのも簡単です。成長するとジャンプがずっと難しくなりますから、そこでジャッジするのは難しい。

 僕は伝統的な滑りを愛する人間に属します。僕の大好きなスケーターはカロリーナ・コストナーですが、もし彼女がいま試合に出ていたら、コンビネーションジャンプの実施という点で若いロシア女子と戦うのは難しかったでしょう。でも、そのスケーティングの質とカリスマ性のすごさと言ったら!彼女は氷上のバレリーナです。彼女には眼鏡をかけて表現するのが難しいものが備わっていて、彼女の中には何か別世界から来たものがあって、それに対して彼女はしかるべきものを受け取る必要があるんです。

 フィギュアスケーターにはカリスマ性が必要です。ヨーロッパ選手権のロシア女子は最高だったし、技術的に見事でした。その技術を使ってカロリーナや、あるいは10年間トップにい続けたミッシェル・クワンのようなカリスマ性を持ってほしいと願っています。これこそ僕がロシア女子に望むことです。

 ― あなたが問題だと見ているのは、多くの女子選手がまだとても若い年齢で弾を撃ちつくして、その後身体が成長して、陰に隠れてしまうことでしょうか。ソトニコワやユリア・リプニツカヤもソチ五輪後に引き下がってしまいました。

 システムそのものがとても複雑なのだと思います。3回転のコンビネーションジャンプを跳べばプレゼンテーションの得点が高くなり、跳ばなければ低くなりますよね。でも、なんとかしてさらに選手のカリスマ性や個性を評価する必要があるんです。この選手のカリスマ性は10点で、この選手は1点などと言うことはできませんが。

 自分の専門ではありませんが、アイスダンスを例にとってみましょう。僕はここで優勝したロシアのカップル(アナスタシヤ・シュピレヴァヤ/グリゴリー・スミルノフ組)を見て、そして観客を見ました。フィギュアスケートの知識を持たない地元の学生たちでしたが、2人の演技に浸りきっていて、2人がそこに自らの魂を込めるのを目にしていました。プログラムの最後に会場の反応を見る必要があったんです。ほら、この瞬間を数字に置き換えることはできませんよね。その一方で、もし僕たちがもっぱら技術面へ走って行ってしまうと、そういう難しいジャンプを跳びやすい若手選手が常に勝つことになるでしょう。

 問題は、僕たちがそれを望むかどうかです。僕はこれが悪いと言っているのではなくて、ただどうすれば採点システムがより良くなるのか分かればいいのにと思っているだけ。単なる技術よりも何かもっと大きなものが評価されるようにね。

 ― ロシア女子の中で今いちばん好きな選手は誰ですか。そのカリスマ性を持っているのは誰ですか。

 (エフゲニア・)メドヴェージェワも(エレーナ・)ラジオノワも強いカリスマ性を持っていると思います。それ無しにチャンピオンになることはありませんよね。今は彼女たちがどう成長していくのか、生理的変化にともなって技術がどう変化するのかを見る必要があります。経験とともに素晴らしいアーティストになると思いますよ。これからの数年、彼女たちが十分なサポートを受けられることを願っています。

 例えば、ソトニコワは優れたスケーターですが、技術面では若手の女の子たちに負けています。でも、彼女がショーでどんな演技をしているかを見てください。自分自身を表現し、自分を完全にオープンにしていて、彼女を眺めるのはひとつの大きな喜びです。

 ラジオノワとメドベージェワがトップにい続ける方法を見つけて、氷上でどう動くか、どう自分を表現するかという点でより経験を積んで、より強くなってほしいと願っています。いま彼女たちはきれいな女の子ですが、今度は素晴らしい女性にならなくては。

 ― カロリーナ・コストナーがやはり復帰したとして、彼女たちと戦えるでしょうか。

 答えるのは難しいですね。彼女は良いレベルで戻ってこられると思いますよ、常にとても根気よく練習しているので。どうなるか見てみましょう。彼女が試合でどんな演技をするのか、見るのが楽しみです。


トランコフとヴォロソジャルはいま完全に調和のとれた状態にある


 ― 以前からマクシム・トランコフとタチヤナ・ヴォロソジャルと親交がありますね。彼らは試合に出続けるモチベーションを見つけられるでしょうか。それとももう家族のことに集中するときでしょうか。

 もうすぐそういうときが訪れて、2人に素晴らしい家族ができると思っています。彼らはこの数十年でもっともエレガントなペアのひとつ。技術がとても良くて、動きがとても正確で、これはロシアのフィギュアスケート学校の理想的な例だと言えます。2人が引退したら寂しくなるでしょうね。僕はずっとソ連のセルゲイ・グリンコフ/エカテリーナ・ゴルデーエワ組とアルトゥール・ドミトリエフたちのファンでしたし、マクシムとタチヤナはロシアのペアスケートの伝統を理想的に継承しています。

 ― 彼らの結婚式では新郎の立会人を務めましたね。楽しいひとときでしたか。

 素晴らしい結婚式で、素晴らしい時間を過ごしました。僕たちは先日、アート・オン・アイスのショーから戻ってきましたが、いま2人はリンクの中でも外でも調和のとれた状態にあると言えます。僕たちはいつも素晴らしい時間を過ごしていますよ。

 ― マクシムはペア競技の4回転のエレメンツについて、それは常に怪我を生むものだとして、かなり厳しい反対意見を述べてきました。スケーターが点数のために殺されてしまわないよう、エレメンツのレベルに何らかの制限をかけるべきでしょうか。

 問題は4回転だけではないと思っています。僕にはすべてが危険な感じがするんです。彼が何のことを言っているのか分かります。彼らがリフトを行うときのあの想像しがたいポーズの数々を見るとき、そして彼らがあんなに高く飛んで、あのスピードの中でパートナーをキャッチする必要があるとき、それはクレイジーな感じがします。なので、彼らが少しブレーキをかけられるといいですね(笑)。選手たちのことが心配ですから。でも、スポーツの世界では大きなことを達成したいものだということは分かりますし、でもそこには限界がある。ここが問題なんです。

 ― ロシアのもうひとつのペア、クセニヤ・ストルボワ/フョードル・クリモフについてどう思いますか。彼らはグランプリ・ファイナルで勝ちましたが、それは世界選手権優勝へのエントリーだと言えるでしょうか。

 彼らは現在のペア競技をリードする組のひとつで、とても興味深い自己表現方法を持っています。ターニャとマックスのようにロマンチックではありませんが、とてもダイナミックで、スピードがあって、クセニヤは信じられないようなジャンプをします。2つのペアはまったく違うスタイルを持っています。彼らがオリンピックで理想的な演技をして、技術的にターニャとマックスに肉薄していたことにとても驚きました。このレベルをうまく保ってほしいですね。そういうわけで、この2つのペア間の戦いも、それから、同じくとても僕の気に入っている(エフゲニア・)タラソワと(ウラジーミル・)モロゾフとの戦いも、手に汗握るものになると思います。


 (おわり)
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