ヴォロトラ<リンクではお互いに厳しい(上)>
ネーベルホルン杯優勝後のインタビュー。
NHK杯を超楽しみにしていますよ!!
2015年9月26日
タチヤナ・フレイド
(前文略)
《フリープログラムの方がより冷静に滑れた。ネガティブな感情は前日にすべてあふれ落ちた》
― タチヤナ、マクシム、競技1日目を経て、今日の方がより自信を感じていましたか?
マクシム:問題は、以前にもお話ししたように、僕たちがいつもフリーよりショートの方で少し神経質になってしまうことです。それに、新しいショートプログラムは音楽のテンポがとても速くて、ゆっくりした音楽で滑るよりもはるかに難しい。ショートはまだ練習でも常にすんなり行くわけじゃありません。でも、僕たちにとって重要なのは、自分のメインとなる試合への準備ができていること。このプログラムをたくさん練習してきたし、これからも練習を続けます。
タチヤナ:私たちはこのプログラムがとても好きです。これを滑るのが好きです。音楽も衣装も好きです。あとは、すべてのエレメンツをうまく遂行するだけです。
― ショートプログラムは本当にとても美しく、ありふれたものではなく、何よりもフリープログラムとコントラストを成していますね。「ボリウッド」と「ドラキュラ」という。
タチヤナ:今日のフリープログラムの方が冷静に滑れました。もしかすると、前日にネガティブな感情がぜんぶあふれ落ちてしまったのかも。でも、今のところ、トレーニング中のような滑りでした。試合の導火線(激情)がまだ無いからです。ぜんぶ思い出さなくては。と言っても、フリーに調子を合わせるのははるかに楽だったし、ショートよりもうまく行きました。
― マクシム、昨日は腕の感覚がなかったと話していましたね。何が起こったのですか?
マクシム:こういう感じを経験したのは初めてです。ひょっとすると子どもの頃にあったかもしれませんが、でも、ずいぶん昔のこと。ショートプログラムの滑走中、後から聞いた話ですが、コーチたちも自分に不慣れな感じを覚えたそうです。競技から離れていた月日が影響していることは言うまでもありません。全員がもういちど何かに慣れる必要があります。最近、よくこんな質問をされるんです。「何のために競技に残ったのか?何のために滑るのか?モチベーションは何か?」って。とても大変なことがあったり、トレーニングで何か失敗につきまとわれたり、いちばん苦しいときには自分で自分にその質問をするものですよ。
タチヤナ:コーチたちも私たちのために残ってくれたので、同じ考えにつきまとわれるんです。
マクシム:この大会ではフリープログラムで悪くない点数をもらいました。去年トップ選手たちがもらっていたのと同じぐらいの点です。悔しいのは、簡単なエレメンツでレベルを取りこぼしたこと。もしかすると集中力が足りなかったのかもしれません。仕上げ不足かもしれません。もし難易度のレベルを上積みすれば、145~147点あたりになります。これは世界選手権で戦うのに十分な得点。でも、いずれにしても、いま僕たちはより自信を持っています。数列を認識しているわけですから。ほら、ショートは64点で…
タチヤナ:でも、これは私たちの復帰第1戦です。どれくらい点を稼げるのか、自分たちに伸びしろはあるのか、理解することが重要でした。
《ペアを結成したときばかりのときでさえ 演技構成で6点
― ショートプログラムを終えて得点を見たとき、どんなことを考えましたか?
マクシム:僕たちは少し当惑していました。ペアを結成したばかりのときですら、演技構成点で6点
タチヤナ:私とマクシムは少し笑いました。いつだったか、ショートで56点とか59点だったことを思い出して。なので、1回目で64点は悪くないと思いました。
― でも、お二人はさらにプログラムを滑りこんで、得点を伸ばしますよね。
マクシム:振付はまだきちんとやっていないんです。夏に振付師と個々の部分を“クリーニング”しただけ。それに、トレーニングも7月末に始めたばかりで。
タチヤナ:それまでもトレーニングはしていましたが、3回転ツイストをするようになったのがやっと7月末なんです。
マクシム:今もリフトの練習をしています。長い時間を失ってしまって、何かしら思い出さないといけないことがありますから。
タチヤナ:それにテストスケート前、私は腰に痛みが出ました。そのせいでリフトに問題があって。難しいポジションができませんでした。もう何もかも安定しているといいですね。
(つづく)
<原文>
http://fsrussia.ru/intervyu/1241-tatyana-volosozhar-maksim-trankov-na-ldu-my-takzhe-trebovatelny-drug-k-drugu.html
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