<ソトニコワはとても大人になった(下)>ブイアノワ
ソトニコワとコフトゥン、とても良い練習パートナーみたいですね^^
― ソトニコワにとって本格的なシニアシーズンの1年目でしたね。彼女はそこから何を得たと見ていますか。
実際、彼女はすでに長い間シニア選手たちの中にいて、競い合うための準備はできていました。彼女がついに最高クラスの選手たちのど真ん中に出てきたことは、言うまでもなく価値あることです。
アデリナがシニアのグランプリシリーズへの出場権を得た昨シーズンは、がっかりさせられたという訳ではないのですが、でも…彼女は他のロシアの女子選手たちと比べて見劣りしなかったし、彼女の可能性はそれよりも遥かに豊かだと分かっていました。でも、うまく活かすことができたのは、私がそもそも積み立てたいと思っていたもののほんの一部だけでした。自分は大人になり、違うものになったのだということをアデリナが理解するには、単純に時間が必要だったのだと思います。彼女は実際、とても大人になりました。
― ソトニコワとコフトゥン、どちらの方が大人ですか。
リンクの上では言うまでもなくアデリナの方です。でも生活の上では、彼女はお母さんっ子で、家族との結びつきがとても強いです。マクシムの方は、逆に、もう1年以上ひとりで完全に独立して生活しています。3人兄弟のいちばん末っ子だというのに。彼と一緒にいれば、どんな生活状況になってもくたばることはありませんよ。彼とアデリナとはお互いにとても補い合っています。それですぐに友だちになったようです。
ところで、今のマックス(※マクシムの愛称)には、ソトニコワのように結果を追究する意識が出てきています。去年の夏に彼を自分のグループに引き取ったときは、練習することができないのではないかととても心配でした。彼は才能豊かで、何でも素早くつかみ取りますが、長時間のトレーニングが面白くないのです。
最初のうち、コフトゥンは怒りで練習していました。前のコーチに何かを証明したがっているようで、私にはそれがとてもよく見て取れました。それがジュニア・グランプリファイナルで優勝すると、さらに上へ行けるのだと突然分かったようでした。それで真剣にトレーニングに興味を持つようになりました。と言っても、試合に飽き飽きしている様子だったこともありましたけどね。やはり昨シーズンのような試合数は、それまで経験したことがありませんでしたから。
― 若者がやたらと期待を背負わされ、それに応えられなかったと後から非難され、精神的にくじけてしまわないか危惧しませんでしたか。
誰も何も私たちのことを非難などしませんでした。ロシア選手権の直後は大変でしたが。コフトゥンはとても社交的な性格で、友人がたくさんいて、友人たちの意見は彼にとってとても大切なのです。それが突然、全員に逆らっているかのようになってしまって。もちろんとても心を痛めていました。ですから、ヨーロッパ選手権への出場は私たちにとって簡単なものではありませんでした。
- 日本の国別対抗戦で、コフトゥンは、今シーズンとてもシリアスな課題を目標として掲げていると言っていました。これについて話していただけますか。
実はまだ3人集まって課題のことを話し合う機会がなくて。でも、高い目標を掲げるのは当然のことです。
(終わり)
<自習メモ>
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