タラソワが世界選手権のジャッジに憤慨(下)
今大会中のズエワコーチのインタビューも読んだのですが
ロシアのアイスダンスには何が足りないと思うか?との質問に
「フィギュアスケートへの“愛”」と答えていたのが印象的でした。
タラソワコーチもかなり思うところがあるようですね…
ガチンスキーはよく考えなければいけない
ロシアのアイスダンス選手については、タラソワは「話したくもない」らしい。「私たちは我々(ロシア)のダンスを10~12年分失いました。ダンスはアーラ・シェフォフツォワ(※露スケート連盟前会長ピセーエフ氏の妻)が指揮しているわけですがね。このテーマについて話すのは疲れました。彼女がこの責任を負うべきだと思うからです。5位になったカップル(エレーナ・イリニフ/ニキータ・カツァラポフ組)は、もうとっくに3位になっていて良いぐらいの才能の持ち主です」とコーチは指摘する。
レオノワの銀メダルは、タラソワの言葉によれば、この選手にとって「大きな勝利」であり、ニコライ・モロゾフのグループへ移って勝ち得たものだ。「彼女は自分が闘士であることを示しました。アリョーナは昨年、自分の中にスターになる力があるのを感じ、他のコーチのもとへ移りたいと望みました。それで私がモロゾフのところへ行くよう助言したのです。正しい助言だったと思います。モロゾフはまさに彼女のコーチです」と記者の取材相手は言う。
ペアのヴォロソジャル/トランコフ組は昨年に引き続き銀メダルだったが、これはソチオリンピック前の良い勉強になるはずだとタラソワは補足する。このロシアのペアは、金メダルまであと僅か0.11点だった。
「悔しい負けだとは思っていません」と彼女は言う。「すべてオリンピックの前に通っておかなくてはならない勉強です。人生の勉強であり、また、自らの経験に基づいて、出来ることを必要な時にやるための極意の勉強です。私はグループの全員 ―― ニーナ・モゼル、アーラ・カプラノワ、スタニスラフ・モロゾフ、ニコライ・モロゾフ ―― におめでとうと言いたいです。フリープログラムでの大きな勝利と、そのクリーンで驚くほどエモーショナルな滑りに対して。あれは単にエレメンツを行っていたのではなく、魂で飛翔していました」
さて、18位に終わったアルトゥール・ガチンスキーの失敗の原因だが、タラソワはそれを口にしたがらず、彼のコーチであるアレクセイ・ミーシンに一任した。
「アルトゥールには考えるべきこと、練習すべきことがあります。それは確かです。昨年の世界選手権銅メダリストがこんな失敗をするなんて、悪夢のようです。皆さんも見ての通り、4回転ジャンプだけでなくスケーティングの質も勝敗を左右します。しかし、アルトゥールが定評を得ているのは、回転数の多いジャンプを跳べるという点です。彼はそれらのジャンプをを練習し、すでに習得しているように見えます。ただ、この質問はむしろ彼のコーチ、アレクセイ・ミーシンにした方がいいでしょう。創造の研究室(※ミーシンコーチはホームリンクの施設内に研究室を持っており、PROFESSOR MISHIN'S SCIENTIFIC LABORATORY というHPもあります)の奥深くへ入り込んで邪魔をすることは、私にはできません」とコーチは話す。
「代表チームは2つのメダルを持ち帰るはずだと思っていました。そして2つのメダルを持ち帰ってきました。残念ながらそれ以上持ち帰ることはできませんでした。我が国には若い選手たちがいます。彼らとそのコーチ達に大いに期待しましょう」とタラソワは結んだ。
(終)
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