アレクセイ・ミーシン、教え子たちの前途を語る
2011年10月11日
I.ラスカゾワ
プルシェンコはスタートを延期。2006トリノ五輪チャンピオンの
コーチがシーズン開幕にあたり、優秀な教え子たちの前途を評価
<ジェーニャに関する懐疑論には驚かされる>
(略)
<ガチンスキーはマッチョになってきている>
(略)
<マリンスキー劇場もディスコもどちらも良い>
― 14歳のリーザ・トゥクタミシェワはどうやってタイトル保持者のミキ・アンドウに勝てたのでしょうか。この日本人選手に問題はなかったのでしょうか。
アンドウの演技は…興奮しているように見えた。ふだんの彼女は素晴らしい動きをする。深くて哲学的なスケートを持っている。しかしあの時は、精神的に制御できなくなっている(?※原語はнервный срыв)ような感じがした。どう説明すればよいのか分からないが、彼女らしくなかった。その代わり、我らがリーザは日本でセンセーションを巻き起こし…この華奢ですらりとした少女は、かの有名なフレミング(編集注:68年五輪チャンピオン)のことを皆に思い起こさせた。フィギュアスケートには様々なタイプの選手がいる。仮に、ペギー・フレミングは自分自身のために滑っていたとしよう。彼女は女性らしさそのもの、エレガントさそのものだった。一方、ガビー・ザイフェルト(編集注:世界選手権2連覇)はその笑顔で皆をとりこにした。とはいっても、一部のスケーターが自分のやり方の基礎としているこの種の笑顔やジャッジへのアピールは、私好みの手法ではないのだが…そう、マリンスキー劇場もあれば、ディスコもある。どちらも良いものであり…
― でもリーザの演技スタイルは、ペギー・フレミングのようにマリンスキー寄りですよね。ところで、彼女にはジプシーの血が流れているのでしょうか。
私が知る限りでは、流れていない。リーザは頬骨が高く、目は青く、漆黒の髪をしている。いくつもの血が混ざっているのだろう。アジアの血が見受けられるが、こういうことはすべて二義的なことだ。私にとって大切なのは、彼女にはパーソナリティがあるということ。個性だ! ただ、ここでひとつ強調しておきたい。リーザのトレーニングは、彼女の最初のコーチであるスヴェトラーナ・ヴェレテンニコワと共に行っており、ガチンスキーの方は私の妻であるタチヤナ・ミーシナも見ているということだ。我々は大きなグループなのに、私一人が「ピーアール」されてしまうのは心苦しい…
― すでに専門家たちの声が聞こえてきていますが、ソチの金メダルはリーザ、アデリナ・ソトニコワ、ユリヤ・リプニツカヤの連係プレーになると予測されていますね。ロシアの少女たちと頭を突き合わせたり、そこへ近づく若手選手は、国外には本当にいないのでしょうか。
今のところいない。あなたが名前を挙げた少女たちは、その年代における世界のリーダーだ。しかし、この中の誰がソチ五輪でロシア代表を務めるのか、それを決めるのは生来の本質(持って生まれた体質)だけだ。それのみが、この少女たちがどのように女性へと変化していくかを知っている。
<原文>
http://www.sovsport.ru/gazeta/article-item/485921
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