＜氷の上で燃える(下)＞アリョーナ・レオノワ

　―　ところで、試合で戦うライバルたちの中に、あなたの憧れの選手はいますか？

　私の憧れの選手は、いつだってイリーナ・スルツカヤでした。私なんかと彼女とを引き合いに出してくれる人がたくさんいて、ものすごく嬉しいです。実際、私とスルツカヤにはたくさんの共通点があると思います。情熱とか、負けん気の強さとか。それに、熱中して、喜びをもって滑っているところも。私は氷の上で燃えるんです。

　―　最近では、髪型もブルネットのショートヘアになって、イリーナに似ていますよね。以前のあなたはブロンドだったのに。

　私の髪はふつうのブロンドにはならなくて、黄色っぽくなってしまったんです（？）。それで、コーチのアーラ・ピャートワと相談して、暗い色に染めることに決めました。こういう茶色い髪の方がずっと好きです。あとは髪の長さを決めるだけでした。昔は長かったんですけど、短く切って、もっと短くして…ハリネズミにならないぐらいまでね。今は少し伸びて、ほら、ご覧のとおりです。

　―　練習のないときは何をしていますか？

　ダンスをするのが好きです。でも、ナイトクラブへは一度も行ったことがありません。休日は散歩したり、両親や兄弟（姉妹）と映画を観に行ったりします。ちょっとしたショッピングをすることもあります。練習と練習の間の日は、トレーニングをしているアカデミーの隣りにある、共同（？）の賃貸（？）アパートで休みます。私はアカデミーから遠いところに住んでるので、家に帰るとすごく体力を使ってしまうんです。まず地下鉄に乗って、それからバスに乗り換えて…

　―　それで部屋を借りることに決めたのですか？

　賃貸アパートの方の費用は、СДЮШОР（※青少年オリンピック特別予備学校？）とペテルブルクの財団が援助してくれます。理事長のタチヤナ・メンシコワにはとてもお世話になってます。新しい部屋は地下鉄のすぐそばにあります。とても新しい建物なので、住宅になるまでは（？）、住人は私ひとりだけかもしれません。引っ越して離れて暮らすのは嫌です。私は家族と一緒が良いんです。ひとりじゃ寂しくなるわ。


　（終）

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＜自習メモ＞

СДЮШОР=
Специализированная детско-юношеская (спортивная) школа олимпийского резерва