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<プルシェンコの復帰について話すのはまだ早い(上)>アレクセイ・ミーシン

アンドレイ・ルタイの現在の様子についても語っています。




ミーシン

プルシェンコの復帰について話すのはまだ早い



 エフゲーニー・プルシェンコのコーチ、アレクセイ・ミーシンが認めたところによれば、五輪チャンピオンが日々のトレーニングに戻ってきた。ナショナルチームに復帰し、冬季バンクーバー五輪に出場するという決意に満ちて。
 一方、当のミーシンの目の前には、世界選手権の行われるロサンゼルス行きが控えている。そこでは、彼のもう1人の生徒であるアンドレイ・ルタイが、男子シングルにおいて国の名誉を守ってくれることだろう。
 『チャンピオンシップ.ру』の通信員がアレクセイ・ニコラエヴィチに電話をかけると、ちょうどラドガ湖(※ペテルブルク郊外にあるヨーロッパ最大の湖)で釣りをしているところだった。


 「君のところの読者向けに書いてもいいぞ。我々はもうスズキを箱一杯釣ったとね。3kgずつだ。ウグイも1kgずつ。雑魚はぜんぶコイで、こっちはもう数えていない。ピーチェル(※ペテルブルクのこと)は豊漁だ。ラドガ湖は無尽蔵だ。我々ペテルブルクの大地は豊かだ。魚も、そして才能も」 
 満足げな声だった。後で分かったことだが、アレクセイ・ミーシンは大の釣り好きなのだ。



 ― アレクセイ・ニコラエヴィチ、あなたの生徒エフゲーニー・プルシェンコに関するニュースが無い日は一日もありませんね。ジェーニャがリンクに戻ってきた、ジェーニャが毎日トレーニングをしている、ダイエットをしている、4回転ジャンプを跳ぼうとしている、バンクーバーで勝つことを夢見ていると。これは本当のことなのですか?

 ジェーニャは本当にバンクーバーで勝ちたいと思っている。実際、真剣にトレーニングを行っている。これがどのくらい続くかは、すべて彼自身にかかっている。
 さて、ジェーニャの復帰についてだが、これを語れるのは、まず彼が最初の試合に出場してからだろう。なぜならトレーニング過程に戻ることと、競技に戻ることとは全然違うからだ。まったくの別物だ。彼が公式試合に出場したら、プルシェンコの競技復帰についてあなたとも話をすることになるだろう。

 ― トレーニングは本当に真剣に行われているのですか?4回転ジャンプの試みも?
 
 トレーニングは実際に行われている。そして4回転ジャンプの試みは、非常に希望の持てるものであると言えるだろう。ジャンプの邪魔をしているのは技術的な欠陥ではなく、余分な体重だ。

 ― 五輪チャンピオンが最初の試合に出るのは、いつ頃の予定でしょうか?

 それについては話さない。これは私の権利だ。

 ― あと1ヶ月足らずで、ロサンゼルスで世界選手権が始まります。あなたの生徒アンドレイ・ルタイはヨーロッパ選手権の際、4回転トゥループを跳ぶとき足が痛むと訴えていましたね。アンドレイの今の様子はどうですか?トレーニングの進み具合は?

 トレーニングは順調に進んでいる。アンドレイはシーズン終盤にかけて、自分の体を支配し始めている。彼の身体組織の連携がうまく行っているのだ。たしかに、4回転トゥループを跳ぶにあたっては、左足の怪我の影響は今もある。しかし、それでも我々は跳んでいる。これこそが概念的に重要なのだ。
 新採点システムと新ルールという存在は、ときにトリプルアクセルや4回転ジャンプ無しで試合に勝つことを可能にする。そして、そこに目標を置く選手たちもいる。だが、これは一時的な現象にすぎないのだ。
 過去のオリンピックが、チャンピオンの最低条件として、4回転ジャンプ2本とトリプルアクセル2本を要求してきたとすれば、これから先、人間の営みが全領域で進化することは避けがたい。スポーツにおいても大概そうだし、フィギュアスケートは特にそうだ。
 フィギュアスケーターたちがもっと4回転ジャンプとトリプルアクセルを跳ぶようになり、そしてダブルアクセルと3回転ジャンプをクリーンに決めることを目標に置くようになるというのは、正しくない(※この一文、いまいち分かりません)。だからアンドレイは、ヨーロッパ選手権で4回転を決めた3選手の中の1人になったのだ。3人とはプレオベール、ジュベール、ルタイ。他にもいたかもしれないが覚えていない。
 先駆的な突撃は、常に怪我や負荷の掛けすぎ等の可能性と隣り合わせだ。ゆえに、彼には怪我があり、その怪我は眠っているが、我々はそれに打ち克とうとしている。

 また、アンドレイは怪我をしていたにもかかわらず、彼のチームメイトでライバルのセルゲイ・ヴォロノフに、プロトコルの総計で2行の差をつけた…(ルタイは最終7位、ヴォロノフは9位だった)
 セルゲイ・ヴォロノフに関して、私の口から否定的なことは何も言わせないでくれたまえ。というのは、元生徒のリョーシャ・ウルマノフと衝突したくないし、青年(※ヴォロノフのことだと思います)が何か間違った解釈をするかもしれないからだ。我々は全員、ロシアチームのために出場するのだ。


 (続く)


2009年2月25日
レギーナ・セヴォスチヤノワ



<原文>
http://www.championat.ru/other/article-30088.html
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コメント

No title

kseniaさん
ミーシン語録、いつもおもしろすぎです。『余分な体重だ』に関しては、私がわざと直訳したっていうのもありますけど(^^;

10月のイタリアのショー、私も観ました。たしかにジャンプは全部ダブルでしたねぇ。今は3回転は跳べているようです。4回転もダイエットに成功すればOKということですが、さて、どうなるのでしょうか…

アンドレイ(露)やアンドリュー(英)は、おっしゃるとおり“男らしい”とか“勇敢な”という意味があるみたいです。ちなみにアレクセイは“防御者”“救助者”の意味らしいです。
勇敢なアンドレイ・ルタイ君は、アレクセイ・ミーシン先生にしっかり守ってもらっているということですね(笑)

No title

ユリさん
現実的に考えると、2枠さえちょっと厳しいですよねぇ。プルシェンコがもう少し早く準備をしてワールドに出てくれたら、3枠目(自分の枠)を取れたかもしれないのに…とは思います。。

「私の口から否定的なことは言わせないでくれ」というくだりを読んだとき「それって、言ってるのと同じやん!」と思いました(^_^;
ミーシン先生って、知れば知るほどは本当に面白い人ですわ~(笑)

No title

こんにちは~
ルタイ君情報ありがとうございますvv

あいかわらず熱いですね!ミーチンコーチ。
『大漁だ。魚も、そして才能も』←うわ~ミーシン語録が出来そう。わかりやすい比喩です。
『余分な体重だ』←そ、そうですか・・・
プルさんは10月のショー(CS)では、ジャンプが全てダブルでした。。。あれからだいぶ月日が経っていますが。

個人的な願望としては、バンクーバーにはルタイ君にもヴォロノフ君にも出て欲しいです。
そのためには、何としてでも最低2枠はゲットしなくちゃ!プルさん復帰なら3枠確保して欲しいですが、これは相当厳しいかも・・・。

ルタイ君は2年ぶりのワールドですね。
万全の体調でベストを尽くして欲しいです。
ところで、『アンドレイ』は"勇敢な"という意味だそうです。ホントなのかな?

No title

ホントに本気でアマ復帰しちゃいそうですね。
確かに見たい!という気持ちはありますが、そうなるとロシア代表は誰になるのか??という複雑な思いもあります(^^;; 今季のワールドは2枠で、それを維持するには2人で13位以内、単純に割ると6位と7位になる必要があります。否定的かもしれませんが、ヨーロッパ選手権の順位を考えるとなかなか厳しいものがありますね;
できればプルシェンコには今季から復活して自分の枠は自分でとってほしかったです。。。もちろん代表になれるのは勝った選手なのはわかっていますが。。

ミーシンコーチがウルマノフコーチのことについてコメントしてるの初めて見た気がします。確かにあまりコメントしにくい話題なんでしょうね。

>ecoさん
この前のミーシンコーチ記事のコメント、確かにそうかも!柔軟な考えができるからずっと第一線で活躍できるコーチでい続けておられるのでしょうね。なるほど~と思いました。
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