ヴォロトラ<立ち会い出産には反対!(下)>
ターニャの安産と元気な赤ちゃんの誕生をお祈りしています!
《パパが待っていることを娘に知ってほしい》
― 妊娠を計画していたのですか?
タチヤナ:私とマックスはただ赤ちゃんが欲しいと思っていて、いいタイミングで夢がかないました。
― ターニャ、夫に出産に立ち会ってほしいと思いますか?
タチヤナ:私は反対!いちばん大事な瞬間はマックスに産院にいてほしいとは思うけれど、一緒に分娩室にいるのはイヤ。私は試合でも自分で調整することに慣れています。必ずしも手を握ってもらう必要はなくて…
マクシム:僕はターニャが妊婦向けのヨガや水中エアロビクスへ行くときでさえ心配なんですよ。出産のときなんて邪魔をして、大騒動を起こすだけでしょう。
― 出産に向けてどんな準備をしていますか?
タチヤナ:お正月休みが終わったら、未来の母親学校へ行きます。ラッキーなことに、2016年に2人の友人が初出産しているんです。だから相談相手はいるし、もちろん担当医にはいつでも質問することができます。iPhoneに妊婦用のアプリを入れて、ウェブサイトやフォーラムでたくさんの情報を読んでいます。
マクシム:僕は何の準備もしていません。ターニャが何もかも見せて、教えて、説明してくれると思うし。僕はターニャのお腹を撫でてるんです。パパが娘を待っていること、愛していることをわかってくれますようにって。
タチヤナ:妊娠の最初のころは男の子かなと感じていました。超音波検査でなかなか赤ちゃんの性別がはっきりしなかったのですが、分かったときはもちろ喜びました。いちばん大事なのは赤ちゃんが健康であることですから。
― 女の子用の品物は買っていますか?
タチヤナ:ベビーカーとチャイルドシートはすでに手もとにあって、おむつや肌着の購入と、子ども部屋の準備に取りかかっています。
― ターニャ、出産後どれくらいでコンディションを取り戻せるか心配ですか?
タチヤナ:あまり心配していません。これまでアクティブな生活を送ってきたのと同じように、今ももっと動くようにしているからです。散歩したり、水中エアロビクスをしたり、ヨガをやったりして。すぐにコンディションを取り戻せると思っています。
― 2018年の韓国・平昌オリンピックに出場したいですか?
タチヤナ:私たちはそのことを念頭に置いています。でも、復帰して練習をするかどうか、いま確信を持って言うことはできません。願望はあります。ロシアと世界におけるスポーツの状況からスタートしましょう。
マクシム:まずはロシアの選手がオリンピック出場を認められるのかどうか、明らかになるのを待たなくては。我らがチャンピオンたちの昨夏のような状況に置かれる準備はできていません。エレーナ・イシンバエワは本腰を入れて準備して、トレーニングして、結局リオ五輪に出場させてもらえませんでした。僕とターニャが五輪シーズン、いくつかの試合に出ないとは限りませんが。
― 選手としてのキャリアを終えた後は、何をしたいと思っていますか?
タチヤナ:1月15日にスポーツマネジメント学の学位審査があります。自分が将来コーチになるとは思っていません。朝から晩までぶっ通しでリンクにいたくないんです。私はスポーツイベントを計画したり、競技結果を分析したりできればいいなと考えています。スポーツ選手が引退後に自分を見つける支援をするエージェントに興味がありますね。
マクシム:僕は教えるのが大好きで、すでにジュニア選手と仕事を始めています。そして2022年のオリンピックに自分が育てたペアを連れて行くという夢を持っています。12月に「Match TV」でロシアフィギュアスケート選手権のコメンテーターをやりました。すでにコメンテーターとして初めての経験ではなく、この仕事が気に入っていて、この方向性で進歩し続けたいと思っています。コーチをする準備はできていますよ。
タチヤナ:まあ、直近の共同プロジェクトが誕生するのは2月ですね。
【プロフィール】
マクシム・トランコフは1983年10月7日、ペルミ生まれ。4歳よりフィギュアスケートクラブで練習を積む。8歳のときトレーニングをやめたが、1年後リンクへ戻った。マリア・ムホルトワとペアを組み2007年ロシア選手権で優勝、2008年世界選手権で銀メダル獲得。2010年よりタチヤナ・ヴォロソジャルと組み、2014年ソチ五輪で2つの金メダルを獲得。ヨーロッパ選手権4回優勝、2013年世界選手権優勝。
タチヤナ・ヴォロソジャルは1986年5月22日、ドニエプロペトロフスク生まれ。4歳よりスケートを始めるが、ぽっちゃり体型だったためクラブに入れず。しかしタチヤナはわずか7歳にして初めての試合で優勝した。スタニスラフ・モロゾフとペアを組んで4度のウクライナチャンピオンに。パートナーの引退後はマクシム・トランコフと組み、ロシア国旗の下で競技することを決意した。2015年8月18日、マクシム・トランコフと結婚。
(おわり)
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